キーを変える・・・そのわけは?:この曲どう料理する?ギタリストのアレンジ術40策(5)

第5回目は、「キーを変える、移調」ということについて触れたいと思います。

 

 

カラオケに行って歌おうとしたとき、原曲の音程だととても声が出なくて、「b」のボタンを何回か押した・・・

というような経験はありませんか?

 

あるいは女性ボーカルの曲を男性が歌おうとして「#」を何回か押して音程を高くしておきながら1オクターブ下で歌う・・・なんてこともあるかもしれませんね。

 

 

これがキーを変えるということですが、ギターのアレンジのときにも力を発揮してくれます☆

キーをCからGへ移調したハッピーバースデー

前回のアレンジ例「禁じられた遊び風HappyBirthday」では、CのキーからGのキーへ移調しました。理由があってのことです。

理由その①・・・ギターでメロディを歌いやすく音程を高くずらした

 

理由その②・・・開放弦のコードを多くしてアルペジオを弾きながらメロディを動かしやすくした

メロディとコード伴奏を同時に行う場合とくにメロディの範囲が低すぎたり(たとえば④弦や⑤弦の音まで含むとか)逆にあまりに高音が高すぎる(たとえば12フレットを超えて15とか20フレットとか出てきてしまう)

と弾きにくく、聞きにくいからです。

 

HappyBirthdayの場合、キーGにすれば、メロディの音域が②弦3フレット「レ」から①弦10フレット「高いレ」までになります。Cのときの③弦0フレット「ソ」~①弦3フレット「高いソ」より、バランス良く、高音が映える・・・

 

また、使うコードもG、C、D7、Am7など開放弦を含む弾きやすいコードばかり・・・ですよね。このように、ギターという楽器の特性を踏まえて移調するということも、アレンジでは重要だと言えます。

 

この「移調」については次回もう少し続きをお話したいと思います。


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